mumumu

たまには外に出なくては、と
意を決して一人紅葉狩りに出掛けてみた
ロープウェーで一人座って出発を待っていると
発車間近に若いカップルが駆け込んできた

駆け込みの焦りと俺の座席位置が相まって
俺が見えてなかったらしく
「やったぁ、かしき・・・」まで出た女ね言葉が止まるのと
笑顔から一変、表情が無になる瞬間を眼前で見た

そのまま客は俺とカップルのみで発進
何故か気まずい俺

窓を覗きつつ
「わーきれ意だねーあかーい」などとしゃべる女だが
声のトーンと口調の無機質さが、明らかに俺との遭遇、存在で
機嫌を損ねましたと言わん


ばかり

オマケに野郎までテメェのせいだと云わんばかりのオーラ

俺は、外を見る気すら失せ、ただ俯き目を閉じていた
緩く、永い、地獄の様なロープウェーだっcた


織れはそのままロープウェーで下山した

一体なぜ下山したのだ

あの山から何か黒いものがせりあがってくるではないか

「aa////